加速度センサをひとまずあきらめる
えーもうあきらめちゃうの?と、言う感じですが・・・
高感度な加速度センサにはモーターの振動が大きなノイズになるのは前に書きました。しかしこれは帯域を制限することで解消できそうです。あきらめる理由にはなりません。
最も大きな問題は地球に引力があることです。これはちょっと説明が必要ですね。
加速度センサを搭載した実験用ロボで、静止時の加速度センサの出力を調べます。これが仮に2.531Vだったとします。次にロボットを30センチほど走行させて静止させ、再度調べると、例えばこれが2.514V、つまり移動前の静止時の出力と同じでないということが良くあります。
これは移動前と後とではセンサの傾きが微妙に異なっていることを意味しています。車輪も真円ではないし、場所により床の傾きも微妙に違う可能性があるからです。
今回のセンサは、加速度センサデバイスを10倍に増幅しているので、このような微妙な傾きも有意な信号となります。
これで困るのは、静止状態でのセンサ出力の値を特定できないことです。その時そのときで電圧が異なる訳ですから。
ジャイロで言えば、無信号時の電圧が旋回のたびに変わるようなもの、つまり、ドリフトの多い状況と同じになってしまい、きちんと計測することが出来ません。
モチロン、感度を落とせば問題ない訳ですが、シェーキーの加速度は大変小さいので、正しく速度や距離の計算ができないでしょう。
軌道を回る人工衛星のように、重力が非常に小さいなら何とかなりそうですが、1Gの重力がある地球上ではちょっと無理かなあということです。
と、いうことで今回、シェーキーの移動距離は駆動輪のオドメータで計測することにします。
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