PWM方式でモヤモヤ
ロボット作ろう:シェーキーの製作
ブログに製作記を書いているひとつの理由には、開発したり実験したりした結果を見直す機会を作るということがあります。一回文章にまとめるとおかしな点が明確になったり、新しいアイデアが見えてきたりする経験は皆さんもお持ちでしょう。
前回、PWMのテストをしましたが、ブログを書き終わった後に、どーもモヤモヤすることに気づきました。ブレーキPWMの時の発熱量が、大きすぎるのではないでしょうか。フリーPWMではあまり発熱しないのに、ブレーキPWMにしたとたん、サーマルプロテクションがかかるほど発熱するような経験は今までありません。
勘のいい方ならお気づきでしょう。そうです、貫通電流が流れているのです。
Hブリッジでは回転方向を変えたりブレーキをかけたりするとき、間にストップ状態をはさむ必要があります。こうしないと上下のトランジスタやFETが両方ONになり、モーター電源をショートする可能性があるからです。この詳しい説明は諸先輩方の参考書に譲ることにします。(こればっかり)
ともかく、ストップをはさむ時間は、小型のモータードライバでは、数百ナノ秒から数マイクロ秒が普通なのですが、今回使用したTA8428は、なんと100マイクロ秒と100倍近くの時間が必要です。今回はこれを見逃して、1マイクロ秒くらいの時間しか見ていませんでした。これが異常な発熱の原因です。
データシートに確かに書いてあるのですが、100という数字をみて、勝手に100ナノ秒だと思ってしまったようです。まさに先入観ですねえ。それにしても遅いスイッチング素子です。PWM周波数(現在約150Hz)もみなおす必要があるかもです。現在でもかなり低いのですが。
これを手直ししたら、さすがに発熱は減りました。小さな放熱機でも対応できそうです。
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