夏休みに作ろう!自動制御で坂を登るロボクライマー(1)
花岡ちゃんのウィークエンド:ロボクライマー
夏休みですね。お子さんと一緒に楽しめる、簡単で面白いセンサーロボの工作をご紹介します。(模型とラジオ風に!)
以前、iPhoneでロボットを動かす実験として、坂道を登るロボットiClimberを試作しました。このタンク型のロボットは、斜面に置いてスタートさせると、iPhoneに搭載されている加速度センサで車体の傾きを測りながら進行方向をコントロールし、斜面の頂上をめがけてばく進します。懸命に坂道に挑戦する姿はカッコ良く、また健気でもあり、見ていて興味が尽きません。格好の坂道や斜面は、公園や学校の敷地や庭先など、至る所で見つけることが出来ます。ストイックなアルピニストのごとく、ご近所全ての坂道に挑戦するのもなかなか面白そうではありませんか!(さあ皆さん、映画「サウンド・オブ・ミュージック」の名曲、「全ての山に登れ」を心の中で高らかに歌い上げてください!)
と、言うわけで、今回は同じように坂道を自動制御で登るタンクを、コンピュータを使わず、なるべく簡単な工作で作ってみたいと思います。夏休みの自由研究にいかがですか?
坂道を登るだけ?そんなの最初からそっちを向けてタンクをスタートさせればいいじゃん。そう思っている方も多いでしょう。確かに、路面が平坦ならその通りですが、実際は路面に凸凹があり、左右のキャタピラのグリップが同じではないためまっすぐは走りません。また、遊歩道のような曲がりくねった坂道では、途中で傾斜の方向が変わるのにあわせ、進行方向を変えなくてはなりません。そこで、加速度センサの登場です。車体の左右の傾きを加速度センサで計測し、左に傾いていれば右に、右に傾いていれば左に舵を切るように制御します。このようにすると、斜面を登る方向へ自動的に進路を取ることが出来ます。まあ、アタマで考えるよりもまず作ってみましょう。
これが完成写真です。全長180mmほど、小型なのでオフロードは無理ですが、公園の坂道などはぐんぐん登っていく走破性とパワーがあります。ロボクライマーと命名しました。
車体はタミヤのギアボックスとキャタピラを使用し、「電子頭脳」は加速度センサとオペアンプIC一つで構成してあります。今回は小さなブレットボードに回路を組み立てました。簡単な回路なのでユニバーサル基板に組めば半分くらいの面積で済むと思います。
気になる開発費は、主要部品を全部新しく購入した場合、4,000円くらいです。
次回はロボクライマーのシャーシを作ります。
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