CS-W07G-CYの外部電源でちょっとばかり意地になる
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秋月で売っているUSBコネクタ付きの電池ボックスでカメラを動かしてみます。このボックスはダイオードが入っていて、新しい電池で5.6Vくらいの電圧を供給できます。
コレにアルカリ単三を入れて電池寿命の実験です。2〜3時間は持つだろうと見込んで実験をスタートしたのですが… 1時間程過ぎた時に確認したら、もう止まっていました。カメラを再起動してみましたが、しばらくするとパイロットランプが消えてしまいます。電池も熱くなっています。
うーむ、どうもおかしな感じです。クレードルにはどんな電源回路が入っているのでしょう。中を開けてみたいのですが、接着されているようで簡単には開きそうにもありません。
思い切って、ピラニア鋸でクレードルの成型品を切開しました。中身はこんな感じです。内側には白い粉末が付着しており、どこかに瞬間接着剤を使っているようです。右の写真は電源基板、外す時に割ってしまいましたが、3.3V700mAの三端子レギュレータLM1117-33が乗っています。
このレギュレータがくせ者です。データシートでは「ロードロップ」となっていますが、入出力の電位差が1.1V以上ないと、3.3Vが出ません。これだと電池が減ってくると、パルス状に大電流が流れたときの電圧降下で、電源ラインにノイズが乗ることになりそうです。
本物のロードロップタイプの三端子レギュレータは、電位差0.5Vくらいで動作します。こっちのほうが良さそうです。
ばらしたついでに、安定化電源で動作する電圧範囲を見ておきましょう。
テスタで電圧を確認しながら、消費電流を記録してみました。電流は小刻みに変動し、またアナログメーターの読みなので、大体コレくらいという風に考えてください。
■3.7V→340mA 動作OK
■3.3V→380mA 動作OK
■3.0V→430mA 動作OK
■2.5V→510mA 動作OK
■2.3V→安定化電源の電流リミッタ動作(1A以上) 動作NG(パイロットランプつかない)
前回単三電池2本で動かした時は480mA位でしたから、供給電圧は3Vを少し下回る位だったんですね。
通常、電子回路は電圧が下がると電流も下がるのですが、このカメラは違います。昇圧型のDC-DCコンバータが入っていて、内部電源を供給しているように思います。そのため、供給電圧が下がりすぎると、ショートのような状態になって大電流が流れ、動作しなくなってしまいます。まあ、その時には電池も無くなっているのであまり問題にはならないのかも知れませんが、リポ電池に組込まれているような電圧低下で電流をカットする安全装置が欲しいところです。
リポ電池のハナシが出ましたが、このカメラは1セルのリポ電池で使えそうですね。過放電保護回路の入っているタイプなら文句なしです。
さて、次回は電源回路を自作して、外部電池で使う場合のコツをつかんでおきたいと思います。ちょっと意地になっている感もありますがねえ。
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