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2011年9月

2011年9月26日 (月)

CS-W07G-CYを利用したミニ・テレオペレーションロボットをつくる

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ここのところ、この先何をやろうかということばかり考えています。遊びで始めたシェーキーも頓挫したままだし、iRoverもどこがおわりやらわからない状況。カメロは冬場のお楽しみとしても、一通りの実証実験が済めばジャンク箱行きの運命です。まあ、仕事でやってるわけではないのでそれはそれで構わないんですが・・ もう人生の残り時間はわずか、ほんとにロボティックスで何がやりたいのか、もう一度考え直して見よう!という気持ちになるのもわかっていただけるのではないでしょうか。

とは言うもの、そんなモラトリアムな時間を楽しむのも青春(えーっ!)の一頁では? ということで、相変わらずリモートブレイン(テレオペレーション)ロボットの製作です。

「腐れエンよ、いつまで続く、野越え山越えランランラン」(By 花岡数子)ですねえ。

今回作るのは、こないだバラしてしまった豆Wi-Fiカメラ、CS-W07G-CYを使ったミニミニ・テレオペレーションロボットです。

主な目標仕様です。

・画像は無線LAN、モーター制御とセンサのフィードバックはXBeeで
・マイクロサーボを改造した走行ユニット
・カメラのチルト機能搭載
・手のひらサイズ
・電源は1セルのリポ、連続動作1時間以上

キーコンセプトは「小さなテレオペレーションロボット」です。小さいということには色々と利点があります。持ち運びしやすいとか、狭い場所で楽しめるとか、作るのが簡単だとかですね。
今回は特に「作るのが簡単」を重視しました。一杯やりながら一日でボディを作ってしまおうというわけです。

で、ボディの出来上がりがこれです。ちょっと大きめですが、手のひらに乗るサイズには仕上がりました。

Dscn1870


本当に日曜日一日+ビール4缶で出来てしまいました。小さいやつは楽ですね。なにせシェーキーで苦労しているもので。もっとも、構成を練ったりちょっとした予備実験は別日程ですが。

駆動ユニットはGWSのPICOをコンテニュアスローテーション(連続回転)に改造して使っています。駆動輪は丸く切り出したプラ板をサーボホーンに接着し、Oリングをはめています。最近は、セメダインスーパーXという昔の漫画の秘密兵器みたいな接着剤のおかげで、POMのサーボホーンにプラ板を接着できるようになり、こんな車輪が簡単に作れるようになりました。

カメラのチルトにも同じサーボを無改造で使っています。上を見上げて室内の様子を調べたり、真下を向けて走行路面の状態を確認したりと重宝な機能ですが、ネットタンサーやTRKARには搭載されていません。コストダウンのためというまっとうな理由の他に、スカート覗きの防止という下世話な事情もあるのかと思います。

電源は、前に使った1000mAh/3.7Vのリポを使う予定です。カメラだけで3時間ほど使えましたから、1時間の動作時間は十分担保できると思います。

電子回路とプログラムがまだですが、次の休みには組み込んでしまおうと思っています。


2011年9月18日 (日)

CS-W07G-CYをばらしてみる

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今日はカメラ部分をばらしてみます。半球状のカバーパーツと黄色いリングの間に、薄いマイナスドライバを入れ、こじるとパカッと開きます。クレードルはパーツが接着されており分解できない構造でしたが、さすがに基板をおさめた本体部分は、はめ込み式で簡単に分解できるようになっています。

Dscn1841

基板は2枚重ね、上部の基板に小さなカメラモジュールが搭載されています。下の基板とはコネクタで接続されています。かなりシンプルですね。
上部の基板を外すとこんな感じです。

Dscn1842_2

写真右上に見えているのが、上部の基板の裏側です。インダクタが見えていますね。やはりスイッチング電源で内部電源を作っているようです。

下側の基板の表には、TREKとプリントされたカスタムLSIが載っています。これがメインらしいです。この基板も黄色いパーツにはめ込まれています。外してみました。

Dscn1843_2

カバー同様にマイナスドライバで外しましたが、かなり固くはめ込まれているので、黄色のパーツの押え爪をカットして外す方が安全です。
写真はメイン基板の裏側です。銀色のパーツが二つ載っているだけです。小さくて細長いのはスライドスイッチ、大きなものが無線モジュールです。アンテナは見当たりません。モジュール内に組込まれているのでしょうか? シールドされているようですが?

模型などに組込む場合、基板だけならコレだけのサイズで済みます。また、発熱がひどいので、長期間連続で使う用途には、外装を外して使うのが放熱上よいかも知れません。

この状態で動作させてみると、電源回路が実装されているカメラ基板の発熱がひどいようです。サーモパイルで計ると65度以上になっています。ハダカでこれですから、カバーをかけたらもっとひどいことになりそうです。

驚いたことに、カバーを外したら画像が少しクリアーになりました。カバーの先端に透明なパーツがあり、カメラはこれ越しに撮影することになりますが、このパーツが厚くてゆがみも多いため、ちょっと甘い画像になってしまうようです。まあ、もともとそれほどシャープな画像ではないので、あまり気にするほどではないですが。

2011年9月 8日 (木)

CS-W07G-CYの電源回路をテストする

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前回、カメラのクレードルを改造して、5V→3,3Vの電源を外しました。クレードルはカメラの電池端子との接続アダプターとして使用します。

今回はいくつかの外部電源回路を試作して、電池寿命を実測しました。カメラが動作停止するとブラウザには最後の画像が残るので、時計を映しておくと止まった時刻がわかります。ちょっと推理小説みたいですが。

■ロードロップ三端子レギュレータ
クレードルに組込まれていたLM1117のデータシートにはロードロップタイプと表記されていますが、実際のところ入出力に1V以上の電位差が必要でした。今回はもっと性能の良い、このレギュレータを使います。電位差最大0.5Vです。電源はダイソーで購入したアルカリ単三電池4本です。

Dscn1830_2

6Vでの消費電流は約380mAです。シリーズレギュレータですから出力電流がそのまま入力電流になっています。
連続動作の時間は4時間20分でした。

■DC-DCコンバータ
降圧型DC-DCコンバータを使うと、入力電流を少なくすることが出来ます。こっちのほうが効率が良さそうな気がします。今回はこれを使いました。変換効率は71%くらい、低電圧のためか、あまりいい数字ではありません。

Dscn1835

6Vでの消費電流は約290mAと、シリーズレギュレータに比べて100mA近く低減しました。電圧を7.5Vくらいにあげると、消費電流はさらに下がって240mAになりました。
ところが、連続動作の時間は4時間10分でした。
性能が良くなるどころか、むしろちょっと悪いという結果でがっかりです。最低入力電圧が4.5Vと単三4本で使うにはちょっと高いのが原因かも知れません。このコンバータの動作範囲は4.5〜9Vなので、もっと電圧が高い親電源で使う方がよいようですね。

■リポ電池(1000mAh)
最後に1セルのリポ電池を直接接続して試してみます。千石電商で購入したsparkFunの1000mAhのもの、公称電圧は3.7Vです。

Dscn1838

これが意外と好成績で、3時間も動作しました。計算通りとはいえ、放電特性の安定しているリポ電池でないと、こうはいきません。

■まとめ
親電源が電池4本ならロードロップタイプの三端子レギュレータがよいでしょう。なんて言っても安いのが魅力です。
7.2Vや7.4VのバッテリーパックならDC-DCコンバータが良さそうです。エネルギーの無駄が少なくなります。
コンパクトに組込みたいなら、1セルのリポ電池がおすすめです。電源回路がいりませんし、充電して繰り返し使えます。

2011年9月 5日 (月)

CS-W07G-CYの外部電源でちょっとばかり意地になる

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秋月で売っているUSBコネクタ付きの電池ボックスでカメラを動かしてみます。このボックスはダイオードが入っていて、新しい電池で5.6Vくらいの電圧を供給できます。

Dscn1825

コレにアルカリ単三を入れて電池寿命の実験です。2〜3時間は持つだろうと見込んで実験をスタートしたのですが… 1時間程過ぎた時に確認したら、もう止まっていました。カメラを再起動してみましたが、しばらくするとパイロットランプが消えてしまいます。電池も熱くなっています。

うーむ、どうもおかしな感じです。クレードルにはどんな電源回路が入っているのでしょう。中を開けてみたいのですが、接着されているようで簡単には開きそうにもありません。

思い切って、ピラニア鋸でクレードルの成型品を切開しました。中身はこんな感じです。内側には白い粉末が付着しており、どこかに瞬間接着剤を使っているようです。右の写真は電源基板、外す時に割ってしまいましたが、3.3V700mAの三端子レギュレータLM1117-33が乗っています。

Dscn1826  Dscn1829

このレギュレータがくせ者です。データシートでは「ロードロップ」となっていますが、入出力の電位差が1.1V以上ないと、3.3Vが出ません。これだと電池が減ってくると、パルス状に大電流が流れたときの電圧降下で、電源ラインにノイズが乗ることになりそうです。

本物のロードロップタイプの三端子レギュレータは、電位差0.5Vくらいで動作します。こっちのほうが良さそうです。

ばらしたついでに、安定化電源で動作する電圧範囲を見ておきましょう。

Dscn1837

テスタで電圧を確認しながら、消費電流を記録してみました。電流は小刻みに変動し、またアナログメーターの読みなので、大体コレくらいという風に考えてください。

■3.7V→340mA 動作OK
■3.3V→380mA 動作OK
■3.0V→430mA 動作OK
■2.5V→510mA 動作OK
■2.3V→安定化電源の電流リミッタ動作(1A以上) 動作NG(パイロットランプつかない)

前回単三電池2本で動かした時は480mA位でしたから、供給電圧は3Vを少し下回る位だったんですね。
通常、電子回路は電圧が下がると電流も下がるのですが、このカメラは違います。昇圧型のDC-DCコンバータが入っていて、内部電源を供給しているように思います。そのため、供給電圧が下がりすぎると、ショートのような状態になって大電流が流れ、動作しなくなってしまいます。まあ、その時には電池も無くなっているのであまり問題にはならないのかも知れませんが、リポ電池に組込まれているような電圧低下で電流をカットする安全装置が欲しいところです。

リポ電池のハナシが出ましたが、このカメラは1セルのリポ電池で使えそうですね。過放電保護回路の入っているタイプなら文句なしです。

さて、次回は電源回路を自作して、外部電池で使う場合のコツをつかんでおきたいと思います。ちょっと意地になっている感もありますがねえ。

2011年9月 2日 (金)

CS-W07G-CYを外部の電池で動かしてみる

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前回失敗したカメラの外部給電に再チャレンジします。

ところで、このカメラの商品コンセプトはなんなんでしょう? 「ちょい置きの監視カメラ」というには電池寿命が短そうだし、スタンドになるクレードルを外さないとイケナイので置き方に困ります。「小型の据置型監視カメラ」でも外部電源がUSB給電のみでは使いにくいです。
いわゆる「監視カメラ」がコンセプトの商品ではなさそうです。
前にも書きましたが、「スマートフォンの外部カメラ」というコンセプトはありそうです。APモードがあるため、その場で友達にアクセスしてもらうのも簡単で、画像を共有しながら「何か」をする、なんてことも考えられますね。電子ガジェットのクリエーターの方々には面白い素材なんではないでしょうか。でも、マスセールスは望めそう無いですねえ。

閑話休題。本題に戻りましょう。

カメラの電池端子にリード線をハンダ付けし、DCプラグジャックで単三電池ボックスに接続しました。さすがにこれなら動作します。
オシロで電池端子の電圧波形を見ると、見事にバタバタしています。やはりパルス的に大電流が流れているようです。念のため330uFの電解コンデンサをパラに入れてありますが、あまり効果はないようです。

Dscn1824  Dscn1822_2

一見問題なく動作しているようですが・・ 単三2本でどれくらい使えるのか電池寿命のテストをしてみましょう。
その前に、消費電流を計っておきましょう。ミノムシクリップは使えないので、テスター棒に剥いたリード線を巻き付け、接続部をクリップで挟んで通電しました。実験の様子がこれです。


Dscn1821

テスタの表示をご覧下さい。0.48Aつまり480mAも流れてますね。うーん、スペックでは300mAということだったんですが。USBから給電するクレードルにDC-DCコンバータが入っていて、5V側の電流が300mAということかも知れません。3V側では思っていたより大電流が必要です。外部給電を考えるなら、このへんに気を配らないといけません。

ともあれ、CR2とアルカリ単三電池2本で電池寿命を確認してみました。結果はこの通り。

■ CR2リチウム 約90分
■ アルカリ単三 約45分

ちょっと意外な結果でした。カタログ上の容量ではアルカリ単三の方が大きいはずですが… もう一回やってみても同じでした。このような大電流ではやはりリチウム電池の方が地力で勝っているようです。

実験結果を踏まえると、乾電池2本から給電するのはあまりよろしくなく、三端子レギュレータかDC-DCコンバータで安定化した3.3Vを供給するのが良さそうです。しかも、500mA以上の電流容量のものです。
クレードルにはUSBの5Vから3.3Vに変換する回路が入っているので、USBコネクタから4.8〜6Vを給電する手もありますね。次はこれを実験してみましょうか。

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