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2011年10月23日 (日)

NanoScoutの艤装完了

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ナノスカウトは偵察ロボットですから、それらしいセンサを載せたいものです。測距センサや明るさセンサなどはシンプルなロボットに自律性を持たせるには有効ですが、カメラを搭載したテレオペレーションロボットでは、あまり必要性はありません。操縦者は現場が見えているわけですからね。カメラではわからない何かを探知するセンサがあると、あらかじめ隠した「何か」をロボットを使って探し出す遊びなんかが出来そうです。

そうなるとなかなかいいものがありませんね。時節柄ガイガー管も考えましたが、ある程度の大きさもあり、昇圧回路も場所をとるので本機に搭載するのは困難です。よしんば首尾よく搭載できたとしても、検体を入手するのは楽ではありません。もし運良く検体が手に入っても、それを使って遊ぶというのはあまりほめられたことではないでしょう。

そんなこんなで最終的に候補に残ったのがガスセンサです。例えばこれは「においセンサ」と言うふれこみで、悪臭の成分に反応します。うーん悪臭ねえ。あまり気が乗りません。テストするにも遊ぶにもあまり愉快そうではありませんね。ただし、このセンサは良く出来ていて、ヒーターを間欠駆動することで消費電力を押え、電池駆動できるようになっています。ロボットに搭載するにはおあつらえ向きですね。

ここでデータシートが見られます。よーく見てみるとエタノールにも感度があります。他の物質に比べると低感度ですが、検出できることは確かのようです。エタノール! こりゃあいいじゃないですか。つまりバドワイザーとかジャックダニエルとか角とかダルマとか、花春とか菊正宗とか黒霧島とか一刻者とかロバートブラウンとか、スミノフとかストロワヤとかシェイクしたウォッカマティーニとか、とにかく大好物が検体に使えるのです。愉快に開発できることはまちがいないでしょう。これ、TGS2450を使うことにしましょう。300円ですし。

センサはこんな感じに実装しました。動物の鼻のイメージでセンサを前に突き出し、テレオペレーションでにおいを嗅がせようと言うわけです。回路図は後ほどシステム全体の資料を公開するつもりですので、そちらで見てください。

Dscn1900  Dscn1902

センサは1mmのシンチュウ線を軸にして車体前方に突き出しています。右の写真はセンサの取り付け部です。収納する時のために、コネクタで丸ごと外せるようになっています。

コンソールでセンサの読み出し値を表示させテストしました。いい感じです。グラスに注いだウィスキーなどは風下なら数十センチ離れていても検出できます。お酒探査ロボとしては合格点でしょう。そうそう、このセンサは消毒用ウェットティッシュにも良く反応します。下戸や未成年の方はこちらをどうぞ。

このセンサはヒーターを8msだけON、242msOFFというシーケンスを繰り返して使うようになっています。どの時点でセンサ抵抗体の値を読んだらよいのかは不明でしたので、とりあえずヒーターをONにする直前で読み込んでいます。オシロで見るとヒーターがONの時とその後しばらくは抵抗が変動し、その後はヒーターの再点火まで比較的安定しています。今回は安定したところで読もうというわけです。はたしてこれが正しい使い方かどうかはわかりませんが、ちゃんと読み取れています。

もう一点、高輝度白色LEDによるサーチライトも搭載しました。こんな感じです。

Dscn1911_2

すごく明るいというわけでは無いですが、あるとないとでは大違いです。これもコンソールからON/OFFできます。

近日中に、今回試作したソフトのプロジェクトファイルや回路図を公開する予定です。ただし、「花岡ちゃんのウィークエンド」でやってるような懇切丁寧なものではなく、「わかる人向け」の内容です。

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