長距離測距センサGP2Y0A710Kをテストする
ロボット作ろう:シェーキー製作記
本物のシェーキーでは、カメラの上部に機械式レンジファインダーの受光部があり、カメラの下の投光器から投射されるスポット光の位置を測定することで、周囲の物体との距離を計測しています。(たぶん!)
本機では、レンジファインダーの中にPSDを搭載し、これで周囲の環境を測定することにしました。機械式レンジファインダーが電子式に進化した訳ですね。iRoverに使ったソナーも検討しましたが、超音波ビームの幅が思ったより広く、細かな測定に向かないため今回は使用を見送りました。
シェーキーのレンジファインダーの性能がどの程度だったのかはわかりませんが、環境地図を作るために用いられたようなので、少なくとも数メートルの有効距離があったものと思われます。本機に使うPSDはこれに習い、有効距離5.5mのGP2Y0A710Kを採用しました。
数年前に秋月で購入したものがあったので、簡単にテストしてみました。
コネクタにはGNDとV+がそれぞれ2本ずつ引き出してあり、両方とも結線しないと動作しません。データシートでは内部でパラになっているように読めますが、そうではないようです。
最大距離は確認しませんでしたが、3m程度の距離では、壁でも家具でも同じように測定できました。今回これをSTM32F4の12bitのADで読み込む訳ですが、どれほどの距離分解能になるのでしょうか? ちょっと楽しみです。
遠いほうは問題ないのですが、約80cmより近い対象物は測定できません。これ以下になると、センサは障害物がもっと遠くにあるように誤認識してしまいます。人工知能プログラムでロボットが障害物に近づき過ぎないようにオペレーションする予定ですが、何らかの要因で近づきすぎてしまう可能性は否定できません。そうなると間違った情報を処理系に与える恐れがあります。
そこで、本機では近距離用にGP2Y0A02を併用することにしました。これは20〜150cmのPSDなので近距離でのデッドゾーンを解消するにはもってこいです。ただ、二つのPSDを同時に使うと互いの赤外線スポットを誤認識してしまい、測定に誤差がでます。そこで、FETスイッチで個別に電源をON/OFFし、切り替えて使用することにしました。
次回は頭部全体の製作です。
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