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2012年1月

2012年1月31日 (火)

シェーキーの頭部を組み立てる

ロボット作ろう:シェーキー製作記

頭部に搭載するカメラやセンサ、サーボモータを本製作しました。まずは完成写真です。

Dscn2039

ほとんどの部品を1.2mmのプラ板で製作しました。軽量化のためです。また、メンテや改造の際に分解しやすいようにしたのですが、これが結構大変でした。苦労はするもので、ドライバー一つで簡単にばらばらにできます。

一番上がレンジファインダーのハウジング。これには前回テストしたロングレンジPSD、GP2Y0A710KとミドルレンジのGP2Y0A02を組み合わせて取り付けてあります。以前のプラン(なんと2年近く前のプランです!プロジェクトが停滞しているのがわかりますねえ)ではセンササーバを介してこれらセンサにアクセスする予定でしたが、ロボットサーバ(管制用コンピュータ)に採用したSTM32F4 Discoveryが思いのほか使いやすいので、直接これに引き込むことにしました。ケーブルの本数は少し増えますが、工数が減り拡張がしやすくなるので、まあよしとしましょう。

その下がカメラ。ネットタンサーのカメラ基板を組み込みます。以前の投稿では「ダミーカメラ」のハウジングを流用することにしていましたが、取り付け方法に難ありなのとちょっと大きくて重い(成型品が肉厚)ので、新たに一回り小さいハウジングを自作しました。
このカメラは、サーボで駆動されるブラケットの上に乗っており、レンジファインダー共々上下45度ほど動くようになっています。

カメラの下の小さな箱は、レンジファインダーの投光器のダミーです。これは形だけ、機能はありません。レンズ部分はもうちょっとそれらしく作るつもりです。今はなんとゴム足がついています。

頭部全体は360度回転できるGWS S125-1Tサーボに乗せます。取り付け部分はサーボ付属のプーリー(セイルウインチ用)の幅を頭部フレームにあわせて切り取り、フレームにビスドメして作りました。結構しっかり固定できます。
このサーボは「カメロ」でPSDスキャンに使用し、良い結果を得ています。カメロの動画はこちらです。

あとはフレーム上部にアクリル円盤にぐるりと巻き付けたループアンテナを取り付けるだけです。もちろん本機では格好だけですが。

2012年1月29日 (日)

長距離測距センサGP2Y0A710Kをテストする

ロボット作ろう:シェーキー製作記

本物のシェーキーでは、カメラの上部に機械式レンジファインダーの受光部があり、カメラの下の投光器から投射されるスポット光の位置を測定することで、周囲の物体との距離を計測しています。(たぶん!)

V710g62_19690115_587x800

本機では、レンジファインダーの中にPSDを搭載し、これで周囲の環境を測定することにしました。機械式レンジファインダーが電子式に進化した訳ですね。iRoverに使ったソナーも検討しましたが、超音波ビームの幅が思ったより広く、細かな測定に向かないため今回は使用を見送りました。

シェーキーのレンジファインダーの性能がどの程度だったのかはわかりませんが、環境地図を作るために用いられたようなので、少なくとも数メートルの有効距離があったものと思われます。本機に使うPSDはこれに習い、有効距離5.5mのGP2Y0A710Kを採用しました。

数年前に秋月で購入したものがあったので、簡単にテストしてみました。

Dscn2031

コネクタにはGNDとV+がそれぞれ2本ずつ引き出してあり、両方とも結線しないと動作しません。データシートでは内部でパラになっているように読めますが、そうではないようです。

最大距離は確認しませんでしたが、3m程度の距離では、壁でも家具でも同じように測定できました。今回これをSTM32F4の12bitのADで読み込む訳ですが、どれほどの距離分解能になるのでしょうか? ちょっと楽しみです。

遠いほうは問題ないのですが、約80cmより近い対象物は測定できません。これ以下になると、センサは障害物がもっと遠くにあるように誤認識してしまいます。人工知能プログラムでロボットが障害物に近づき過ぎないようにオペレーションする予定ですが、何らかの要因で近づきすぎてしまう可能性は否定できません。そうなると間違った情報を処理系に与える恐れがあります。
そこで、本機では近距離用にGP2Y0A02を併用することにしました。これは20〜150cmのPSDなので近距離でのデッドゾーンを解消するにはもってこいです。ただ、二つのPSDを同時に使うと互いの赤外線スポットを誤認識してしまい、測定に誤差がでます。そこで、FETスイッチで個別に電源をON/OFFし、切り替えて使用することにしました。

次回は頭部全体の製作です。

2012年1月14日 (土)

連続回転サーボの作り方

花岡ちゃんのウィークエンド:

新年早々の海外出張で、入国カードに入境日付を書き始めたとき、、不思議な感覚を覚え思わずペンが止まりました。2012年… 非現実感とでもいうのでしょうか、自分がSF小説の登場人物になったような、あれ、これは現実なのかな? このまま書き進めていいんだろうか? といった感じです。2012年… 思えば遠くへ来たもんです。 すでに21世紀になって10年、一昔がすぎてしまったのですね。子供ころ夢見た未来がこないうちに…

それはともかく、久しぶりのウィークエンドです。今回は秋月で販売しているGWSのサーボを連続回転に改造してみましょう。使うのはトルクタイプのこれか、スピードの速いこれです。
連続回転(コンテニュアスローテーション)サーボは、カメロNanoScoutで走行用に使っています。
このサーボはサーボパルスに応じて回転方向と回転速度(正確にはモーターパワー)をかえることができ、ニュートラルで停止します。プロポと組み合わせてラジコンカーや戦車などの駆動部に使えます。ラジコンサーボを制御できるロボットボードから動かすこともできるので、お蔵入りになってしまったヒューマノイドロボットを改造してガンタンクを作ることもできますね。僕の場合ガンタンクよりこれですが。

Dscn2011

普通のサーボを連続回転サーボに改造するポイントは次の2点です。
1:出力ギアのストッパーを切り取り360度回転できるようにする
2:出力ギアとポテンショメーターが連動しないようにし、ポテンショメーターをニュートラルで固定する

では、実際に改造してみましょう。
サーボの止めビス4本を外し、上部のカバーを外します。内部にはこんな感じにギアが並んでます。

1

出力ギアとその前段のギアを外し、ピンクの丸で囲んだ部分の凸をニッパーやナイフできれいに削り取ります。これが出力ギアのストッパーで、下の写真のように削り取ることで360度回転するようになります。

2

ギアを外したサーボから、ポテンショメーターと出力ギアの連動部品、白いプラパーツを外します。細いマイナスドライバーなどでこじると簡単に取れます。これで出力ギアが回ってもポテンショメータは回りません。

3

下の写真のピンクの丸で囲んだ部分の平たい軸が、ポテンショメーターの回転軸です。次はニュートラルの位置でこれを固定します。

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まず、プロポかサーボ制御のできるマイコンボードを用意し、サーボを接続、ニュートラルの信号を出しておきます。この状態ではサーボのモーターが回転していると思います。モーターが止まるようにポテンショメーターの回転軸をまわして調整します。
モーターが止まったら、軸の周りにセメダインコンタクトやボンドG17のような合成ゴム系の接着剤をつけて固定します。がっちり止めるというよりは、振動などで狂わないようにするためです。さらさらした瞬間接着剤よりもべたべたした合成ゴム系の接着剤の方が向いています。

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数時間して接着剤が乾いたら組み直します。

6

これで完成です。作例の車輪は右の写真のようにタミヤのトラックタイヤの内側のボスを削り、十字ホーン(うまい具合にぴったりはまります)をホットボンドで固定したものです。あまり丈夫ではありませんが、ちょっとした走行物の工作には使えます。

Dscn2008  Dscn2007


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