慣性センサXG1300Lの実力を探る(その2)
花岡ちゃんのウィークエンド
今回はXG1300LをPICマイコンに接続し、プログラムの仕様などを決めます。
接続自体はI2Cなので簡単です。回路は以前の投稿を見てください。今回はPickit2のおまけ基板(PIC16F887)を使っています。
これが実験装置です。
右上がいつものシリアルレベル変換機、左下の基板がPIC16F887基板です。ブレットボードにはI2Cのプルアップ抵抗などが乗っています。テスト時にXG1300Lを旋回させやすくするために、ケーブルはもう少し長い方がいいと思います。
まずはXG1300Lのデータシートとマニュアルを読みます。もともとNXT専用なのでタイミングチャートやI2Cでのアクセス手順などの詳細なデータはありません。I2Cの情報としてはI2Cアドレスと内部レジスタのあっさりした解説があるだけです。I2Cデバイスへのコマンドの出し方はいろいろあるようですが、これはシリアルフラッシュメモリのように、内部レジスタのアドレスを送って旋回角などを保持しているレジスタを読み出すようです。
今回の実験ではレジスタ0x42と0x43から旋回角の16bitデータを読み込み、10進変換してシリアル通信でパソコンに送信、Teratermなどのターミナルソフトで表示する事にします。
今回、仕様を調べていて少しばかり気になることがありました。
日本語のドキュメントには、加速度センサについて「センサ内部で積分演算をして、速度と距離の情報も取り出せる」旨の表記がありますが、英文の資料にはそんなことは書かれていません。データシートには"Selectable Output(Angular Rate, Angle, Acceleration)"とあり、角速度、旋回角、加速度しか記載がありません。演算しているのはジャイロ出力に対してであり、そのアウトプットは旋回角と角速度だけです。日本語の紹介記事はほとんど間違っているので、どうも日本の代理店が出している資料に間違いがあるのではないでしょうか。
次回はXG1300Lにアクセスするプログラムを作ります。
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