「触角」センサを作る
花岡ちゃんのウィークエンド
サブサンプション制御の実験ロボットには、もっとも単純なセンサとして、昆虫のような触角を付けたいと思います。このおもちゃの昆虫ロボットについているようなものです。
この触角センサは、細いピアノ線の根元をスプリング状に巻いて、中心に絶縁された金属シャフトを通した構造です。写真のように触角が何かに当って力が掛かると、スプリングが曲がってシャフトと接触します。これがスイッチとして働く訳です。
シンプルで経済的な構造ですが、自作しようと思うと結構大変です。そこで今回は簡単に作れる、大きめのタクトスイッチを使った例を紹介します。完成写真がコレです。
使用したタクトスイッチは秋月で入手しましたが、同じようなスイッチなら何でもかまいません。12mm角の四角いボタンがついているものを選びます。このスイッチはボタンを押し込むことでONになるのですが、ボタンが傾いただけでもONになります。今回はこれを利用して、このボタンに細いピアノ線を「触角」として取り付け、触角が障害物に当ることでボタンが傾くように作ることにします。
ピアノ線は0.6mmが具合が良いようです。ただの針金ではダメで、必ずバネ性のあるピアノ線を使います。細すぎると障害物に当ってもしなるばかりでスイッチがONにならず、太すぎるとあまりしならないので障害物に引っかかってロボットが動けなくなったりします。昔は模型店で簡単に手に入ったのですが、今では模型店自体を見つけるのが困難です。今回はラジコン模型用をAmazonで購入しました。大きなホームセンターなら、置いてあるかもしれません。
ピアノ線は長さが500mmでした。そのままだと長いので半分に切ります。ラジオペンチでピアノ線の端を5mmほど直角に曲げ、これをボタンの上に写真のように乗せます。瞬間接着剤を上からたらし、ピアノ線をボタンに仮止めします。
1時間程置いて、瞬間接着剤を完全に乾かしたあと、二液式のエポキシ接着剤をピアノ線の上にたっぷり盛り上げます。5分とか10分とかの即硬化性のエポキシがよいでしょう。こんな感じにします。
数時間放置してエポキシが十分に硬化したら、ラジオペンチで触角の形に曲げていきます。作例では写真のようにしました。方眼の一コマが5mmです。これは、使いたいロボットに会わせて形を決めればよいでしょう。触角の先端は危なくないよう丸めておきます。
これをユニバーサル基板に取り付ければ、触角センサの完成です。
あとは適当なサイズに切り出して、前の写真のように、ロボットに取り付ければ完成です。ピアノ線の加工がちょっと難しいですが、失敗してもボタン部分が別売されているので、わずかなコストでやり直しが出来ます。
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