Raspberry pi 2でROS(indigo)を使う(その2)
今回はシリアルコンソールを有効にし、タイムゾーンを設定します。
インストールしたubuntuはコンソールがモニタとキーボードになっています。sshは有効なのでネットに接続できてIPがわかればsshではログインできます。従って普段はホストになるラップトップからsshすればモニタやキーボードは必要ありません。(インストールしたubutuには、デフォルトでsshは入っていません。sudo apt-get install openssh-serverでインストールしてください)
しかし、既知のネット環境がない場所、例えばraspberry pi 2を搭載したロボットをどこかに持ち出して、そこのネット環境でデモしたいときなど、接続設定のためだけにモニターやキーボードを用意しなければならないので不便です。
シリアルコンソールを有効にしておけば、USBシリアル変換ケーブルだけ用意しておけば、あとはホストのラップトップで事足ります。
今回は持ち歩きを考えて、スイッチサイエンスで購入したこの変換基板を使いました。ロジックレベルの5V,3.3Vの切り替えが出来、接続ケーブルはスマホの充電によく使われるマイクロBなので、忘れても誰かから拝借しやすいのがメリットです。接続はこのようにします。電圧選択ジャンパーは3.3Vにします。(図はこちらからの無断拝借です)
これで準備完了。次は設定ファイルの変更です。まだシリアルコンソールは使えません。モニターとキーボードで下記の作業をします。ファイル編集にはnanoを使っています。
$ sudo nano /boot/cmdline.txt
nanoで/boot/cmdline.txtの内容を次のように編集します。1行のコマンドです。
dwc_otg.lpm_enable=0 console=ttyAMA0,115200 kgdboc=ttyAMA0,115200 console=tty1 root=/dev/mmcblk0p2 rootfstype=ext4 elevator=deadline rootwait
次に/etc/init/ttyAMA0.confを新規に作成します。
$ sudo nano /etc/init/ttyAMA0.conf
nanoで下記内容を入力し、保存します。
start on stopped rc or RUNLEVEL=[12345]
stop on runlevel [!12345]
respawn
exec /sbin/getty -L 115200 ttyAMA0 vt102
これで設定終了です。
rebootする前にシリアルターミナルと接続しておきます。僕はMacなのでターミナルを開いてscreenを実行しました。(これはMacのターミナルで実行します。raspberry piではありません。)ubuntuでも同じです。windowsならteraTermを使うのがよいでしょう。
screen /dev/tty.usbserial-AI02RMYT 115200
ここでリブートします。
$sudo reboot
接続したパソコンのシリアルターミナルに起動メッセージが流れ、やがてログイン画面が表示されればOKです。これでシリアルコンソールが使えるようになりました。
デフォルトユーザー(ubuntu)でログインして確認します。
これからセットアップを続けるためにロケールとタイムゾーンを設定します。ロケールは日本語にしたいところですが‥試しにやってみたところ、コンソールの表示が日本語になったためか文字化けが発生しました。ここはデフォルト(英国英語)のままにしておくのが無難なようです。という訳でロケールの設定はしません。
タイムゾーンは下記で設定します。
$sudo dpkg-reconfigure tzdata
選択画面が表示されるので、カーソルキーとエンターキーでAsia Tokyoを選択します。決定後、下記のように表示されればOK。
Current default time zone: 'Asia/Tokyo'
Local time is now: Mon Feb 1 02:01:16 JST 2016.
Universal Time is now: Sun Jan 31 17:01:16 UTC 2016.
電源を切るには下記コマンドを実行します。しばらくするとraspberry pi 2はアイドル状態になりますがハード的に電源は切れません。USB電流計でモニターしたところ30mA程度にまで落ちるようです。電流計をつないでいればわかりますが、そうでない場合は、コマンド発行後10秒くらいしてから電源を切ってやるといいでしょう。
$ sudo shutdown -h now
次回はマイクロSDの容量を一杯まで使えるようにします。
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