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2016年12月

2016年12月29日 (木)

3Dプリンターで作る簡単turtlebot(パーツの組み立て2)

前回まででこのような甲羅が完成しました。

Dscn3613  Dscn3614

ポリバケツのフタみたいにしっかりはしてませんが、まあ一体感のある構造にはなっていると思います。これはroombaにピッタリとはめるために、調整シロとしてパーツ間に多少遊びをもたせているからです。この段階で接合部分をチェックして、接着できてない部分には裏から接着剤を塗りこんで補修します。補修した場合はまたroombaに載せて重しをして固定します。

Dscn3610

次にkinectを乗せるサポーターを組み立てます。まずは下の写真のように1、6、9、11の穴に3mmナットを押し込みます。指で押し込めば入ると思いますが、押し込みが甘いと斜めになったりすることもあるので、最後はドライバーの柄の部分などでしっかり押し込んでください。

Dscn3583

8〜11の部品は下のように組み合わせます。9と11の方向に気をつけてください。これがkinectのサポーターになります。サポーターの上下は3mm X 10mmのビスで固定します。ここがビス止めになっているのは、将来別の3Dセンサーに取り替えられるようにしているからです。面倒な人は接着しても構いません。

Ki1

これを甲羅にビス止めします。10を1に、8を6に取り付けます。下の写真のように出っ張りが二つある方が後ろになるように取り付けます。

Dscn3582

これで完成です。次回はラズパイなどの電装品を取り付けます。

Dscn3602

2016年12月25日 (日)

3Dプリンターで作る簡単turtlebot(パーツの組み立て1)

いよいよプリントしたパーツを、前回の投稿の最後で説明した接着剤とビスナットを使って組み立てます。その前にroombaの準備をしておきましょう。この投稿に従って化粧パネルを外し、この投稿のようにブラシとダストボックスを外します。roombaの分解法はこのサイトが分かりやすいです。

完成するとこのようになります。後部に乗っている黒いものはモバイルバッテリーです。kinectを載せないと、後部が軽いので、タイヤのテンションスプリングで車体が持ち上がってしまうため、重りとして一時的に載せているだけです。

Dscn3600 Dscn3602

まず、1〜7までのパーツをroombaに載せて仮組みをしてみます。端っこになる1と6は下の写真のように凸部をroombaの溝に差し込んで位置決めします。

Attachpos

最初に1と6を置いてから2〜5をぐるりとはめ込み、最後に7を載せます。継ぎ目に大きな段差はないか、軽く押してみてガタツキはないかなどを確認します。前の投稿のパーツ写真のように並べます。パーツ2と5は間違えやすいので気をつけてください。

Dscn3581

これから各パーツを組み合わせて接着し「甲羅」にしますが、「甲羅」とroombaは接着しません。roombaに載せて接着するのは、roombaにぴったりはまるよう、現物あわせをするためです。接着剤が流れ出してパーツとroombaがくっつかないように気をつけてください。

最初に外周部分の1〜6を接着します。下のそれぞれのパーツの下の写真の点線で囲ったタブ(他のパーツに潜り込む部分)に接着剤を塗り、roombaに載せて組み立てます。タブのある部分ならパーツの側面に接着剤を塗っても構いません。そのほうがしっかりします。ただ、タブのない部分の側面には塗らないでください。接着剤が滴れてroombaについてしまう危険があります。

Adh

ABSの接着剤は少し粘りのある液体で、ABSを溶かして接着します。下のような状態で3時間程度放置し、しっかり接着します。部品にはラフトを剥がしたときの凹凸があり、また積層時の歪みがどうしても出るので、接着箇所が密着しない場合もあります。ということで、接着剤はなるべくたっぷりつけたほうが有効です。固まるまで右の写真のように本などを載せて重しとするとよいでしょう。(実際のところもう少し本を載せたほうがいいくらいです)

Dscn3574  Dscn3612

リング部分が形になったら、最後に7を接着します。下の写真の点線で囲った部分に接着剤を塗って、7を載せます。写真上のほう二箇所の小さなタブも忘れずに接着剤を塗ってください。固定するまでまた重しをして3時間ほど放置します。

Adh2

接着剤が固まると一枚の円盤としてそこそこの強度になります。

Dscn3524

次回はkinectのサポーターを組み立てます。

2016年12月21日 (水)

3Dプリンターで作る簡単turtlebot(パーツのプリント)

今回作るロボットはCORAと名付けました。Controller-On-RoombAという意味です。と、いうのはコジツケで、本当はroombaの甲羅です。それから、ロボット亀の大先輩にあやかったところもあります。ELMER、ELSIEというロボット亀を作ったグレイ・ウォルターが、「条件反射するロボット」として作ったのがCORAというロボットでしたからね。

下記から全部品のSTLデータをダウンロードしてください。全部で13パーツあります。

「CORA1.0_STL.zip」をダウンロード

ファイル名がパーツ番号です。全てをプリントすると次の写真のパーツが出来上がります。材料はABSです。

Allp

ウチのAfiniaでプリントすると、1〜8と10のパーツはそれぞれ2時間以上かかります。とても1日では済みません。じっくり取り組んでください。

2と5のパーツは同じに見えますが、違うパーツです。下の写真で黄色で示したリブの長さが違います。エンピツでパーツ番号を書き込んでおくとよいでしょう。

Diff

穴を開けたり、形状を変えたり、CORAをモデファイしたい人のために、123Dのデータを提供します。下記からダウンロードしてください。

「CORA1.0_123D.zip」をダウンロード

次回は組み立てます。ABS用の接着剤と3X10のビスナットを8個、用意しておいてください。接着剤はプラモデル用のものが入手しやすいでしょう。

Dscn3579  Dscn3585

2016年12月20日 (火)

3Dプリンターで作る簡単turtlebot(部品の準備)

まずは主要部品集めです。

メインになるroomba500シリーズとkinectはこの投稿を参考にあつらえます。生産は終了していますが、中古ならまだまだ入手は可能なので安心してください。Hanabot2ではroombaの電源を外部からもらってますが、本機ではその改造はしません。roombaにセットされているバッテリーを動力源として使います。中古品を入手した場合、バッテリーが弱っていることが多いので、新品のバッテリーも用意したほうが無難です。Amazonで互換品を購入できます。

搭載するのはRaspberry pi3です。ケースと16GのマイクロSDも忘れずに用意します。

Imgres

ubuntuではラズパイ3の内蔵無線LANは(いまのところ)使えないので、USB接続の無線LANも必要です。本機ではPLANEXのGW-USNano2を使いました。

51epybjpsl_sl1000_

roombaとの接続にはUSBシリアル変換器を使います。USBからロジックレベルのシリアルに変換するアダプターです。おすすめはこれです。仕事用も含めて5台くらいテストしましたが、ラズパイで問題なく使えてます。黄色いジャンパーピンを5V,Vcc間に刺して、ロジックレベルを5Vにして使います。

616w6gztnhl_sl1100_

この変換器とroombaの接続は、本来なら7PのMINI DINプラグを使うところですが、今回はハンダ付けの工程を減らすために、オスーメスのジャンパーワイヤをroombaのコネクタに差し込んで接続しました。これならプラグへのハンダ付けがいりません。なるべく長いワイヤのほうが使い勝手が良いので、このようなワイヤを割いて使いました。モチロン、ハンダ付けを厭わなければ、MINI-DINを使ったほうが確実です。

713hsj2zdol_sl1100_

ラズパイ3とkinectの電源はスマホ充電用のモバイルバッテリーを使います。ラズパイとkinectの2系統が必要なので、バッテリーを2個用意するか、このような2系統の出力が取れるものを使います。電源ボタンでON/OFFできるもののほうが使い勝手が良いですが、スペックに記載がないことが多いですね。これはON/OFFできました。

61iraqyvohl_sl1500_

ラズパイ3の電源は5V/2.5Aとなっていますが、これはグラフィックなどをフルパワーで使った時のようで、turtlebotでは1Aもとれれば十分のようです。このバッテリーは1Aと2Aのポートが用意されているので、1Aのポートをラズパイ用、2Aのポートをkinect用としました。モチロン、両方2Aのほうが安心なのは言うまでもありません。

kinectの電源は12Vなので、モバイルバッテリーからの5Vそのままでは給電できません。DC-DCコンバータで5Vを12Vに変換します。Amazonでよく見かけるこれを使いました。おなじみマイクロBのUSBケーブルでモバイルバッテリーに接続できます。出力電圧は多回転ポテンショメータ(青い部品)で設定します。

Dcdc

このコンバータにkinectの電源ケーブルを接続します。本機で唯一ハンダ付けが必要な工程です。写真右のOUT+とOUT-というパッドにワイヤーをハンダ付けするだけなので、初心者でも容易だと思います。

接続用のUSBケーブルは30cmくらいの短いものが使いやすいようです。たとえばこのようなものを2本用意します。

C09313

次回は3Dプリンタでroombaに乗せるボディを作ります。

2016年12月 3日 (土)

生き物らしく動くロボットを作りたい

僕はもっぱら自分の好奇心の趣くままにロボットの研究をしています。興味の対象はその時々で変わりますし、僕は飽きっぽい方なので、やってることはバラバラです。

でも、漠然とした目標はあり、それは「ロボットと暮らしたい」ということです。
それを実現するためには色々な要素があります。自律性とか知能化もそうですが、もう少し感性的なこともあります。つまり、一緒に暮らしていて苦にならないという性能です。ざっくりしてますが、猫を飼っている経験からすると、「ふるまいが生き物らしく見えるロボット」というのはその解決法の一つかもしれません。たとえばこれはそれに対するアプローチの一つです。

サブサンプションで赤いボールを追いかけるだけのロボットですが、「早い」というだけで、生き物らしく、つまり何らかの知性を感じる動きになっているのではないかと思います。このように振る舞うロボットならば、ルンバのように機械的に(まさに機械ですから)動き回るロボットより、一緒に暮らしやすいのかもしれません。

こういうことを積み上げていけば、いつか一緒に暮らしても苦にならない、そんなロボットが生まれるかもしれませんね。

2016年12月 2日 (金)

3Dプリンターで作る簡単turtlebot(プロローグ)

久しぶりの投稿です。

今まで僕が投稿してきたHanabot2は、簡単に安く作れるよう工夫をしてきました。実際のところ、少しの木材とラジオ工作程度の電子回路、ノコギリやドリルなんかの基本的な工具のみで組み立てられるようになっているので、中学生でも製作可能、と思ってました。

ところが、ある人と会ってお話しした際に、「情報系の研究室にはノコギリはまずない」という事実が判明しました。するってえと木工はできないんですかと聞くと「昭和じゃないんだから」。なるほど、僕の判断基準は昭和の「模型とラジオ」なわけですから、ギャップがあって当然ですね。当時の模型雑誌はこういうのを少年に作らせるんですから。

Dscn3560  Dscn3561

これはラジコンカーキットの解説ではなく、ベニヤ板とかブリキから部品を切り出してボディもファンもサーボも自作する記事です。どうです、これに比べたらHanabot2の自作なんて屁でもないでしょう。

まあ、そんなコトを威張っていてもしょうがありません。情報系の研究室でも簡単に作れるようなturtlebotコンパチ機を開発するコトにしました。中身はHanabot2と同じkinectとroomba500シリーズを使ったものです。

まず基本的に、ノコギリを使わないでボディを作れるようにします。つまり木材は使いません。全て小型3Dプリンタで分割製作します。こんな感じです。ミドリのパーツがプリンタで製作したボディパーツです。

Dscn3524  Dscn3525

各パーツは120X120mmのサイズに収まっており、家庭用の3Dプリンタで出力できます。僕はAfiniaを使っています。これを組み合わせて接着し、roombaに乗せるわけです。これでroombaの上面が空母の甲板のようにフラットになり、ここにラズパイなどを自由に配置することができます。組み上げた形がこの写真です。

Dscn3633

Hanabot2は全体の電源を1個の大型バッテリーに集約していましたが、そのため、電圧変換や充電回路を搭載した「電源基板」を製作する必要がありました。そこそこの数を部品をハンダ付けし、ワイヤーで接続するので、ハンダ付け初心者には大変なところがありました。そこで、今回のモデルでは、スマホの充電に使う「モバイルバッテリー」を使い、電源基板や接続ケーブル作らなくて済むようにしました。

また、バッテリーやラズパイの固定には、ダイソーなどで手にはいる「家具の転倒防止」のゲル状シートを使うので、付け外しが簡単にできます。普段使っているモバイルバッテリーをロボットの実験用として一時的に使うことも簡単です。写真で四角いのがシートです。これの上にバッテリーなどを乗せると、ロボットの走行程度の振動では、簡単に外れたりずれたりしません。

Dscn3531

ハンダ付けは2ヶ所しかありません。モバイルバッテリーの5Vからkinect用の12Vを作り出すDC-DCコンバータの部分のみです。ハンダが苦手な人でもこれなら安心です。

現在、成形品の最終確認中です。帰宅後の作業だと、2パーツくらいしかプリントできないので結構時間がかかってます。奥さんに頼んで昼間プリントしてもらおうかとも思いましたが、信頼性の問題があり断念しました。まだ年賀状なみに気楽にプリントできるものではありません。次でTエンドの予定ですので、近いうちに公開できると思います。

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