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2017年1月

2017年1月 7日 (土)

3Dプリンターで作る簡単turtlebot(おしまい)

最後はCORAの操作法です。簡単に作ってある代わりにちょっと気をつけることがあるので、そこらへんを。

turtlebotスタックでマッピングやナビゲーションをするにはこの投稿をみてください。CORAはソフト系の人向けに開発したので、この辺は詳しく説明しません。「ROSさんお手やわらかに」のカテゴリにはいろいろな情報がありますが、古い投稿はもう時代遅れの可能性もあります。

●roomba操作法

取説を持っていない場合は用意しておいたほうがいいでしょう。日本語版取説はサービスされていないようなので、英語版を。

充電は付属の充電器を直接接続するのが簡単です。充電中は真ん中のランプがオレンジ色にゆっくり明滅します。ミドリになったら充電完了。バッテリーの状態によってはオレンジに早く点滅する場合があります。これはバッテリーを一旦放電してリフレッシュするプロセスのようです。結構時間がかかります。使わないときには充電器を繋ぎっぱなしにしておくのがよいようです。

Dscn3647

minimal.launchでturtlebotを起動する前に、CLEANボタンを押して電源をオンにします。ランプがミドリに点灯します。ローンチが完了すると(画面で終了してからしばらくかかる場合もあり)ポッという音がしてランプが消えます。この時USBシリアル変換器のLEDが忙しく点滅を始めます。roombaとラズパイが通信しているのです。電源を入れてから何もしないで数分間が経過すると自動的にオフになってしまうので、ローンチの直前に電源オンするのがよいでしょう。

電源オフにするには同じボタンを長押しします。電源オンのときにもう一回CLEANボタンを押してしまうと軽快なサウンドがなって掃除を始めてしまいます。そのときは慌てず騒がずCLEANボタンを長押ししてください。電源を切ることで止まります。

Dscn3646

実験終了後はちょっと気をつけることがあります。roombaは外部コントロールモードになっているので、そのままでは電源も切れませんし充電もできません。この投稿に従ってroombaの電源を切ります。電源が切れたかどうかをCLEANボタンを押して確認します。電源オンになればOKです。反応がなければ外部コントロールモードから抜けてません。どうしてもダメならroombaをリセットします。SPOTとDOCKのボタンを同時に10秒ほど押して放します。一拍置いて「ピロリロリロ」という電子音が出ればリセット完了です。

●モバイルバッテリー操作法

モバイルバッテリーがUSBが2ポートある最初に紹介したものなら問題ありません。バッテリーの電源ボタンでシステム全体の電源を入り切りします。電源の切り方はこの投稿の最後の部分をみてください。

1ポートの普通のモバイルバッテリーを2個使っている場合は、kinectとラズパイを個別にパワーマネジメントできます。下の写真のようにそれぞれにバッテリーを接続します。

Dscn3632

kinect側は使うときだけオンにすればよいので、コードのメンテナンスをしてる時などは切っておいて構いません。バッテリーが倹約できます。オフにできないタイプの場合はコネクターを抜き差しする必要があります。

これでROSに入門する準備が整いました。皆さんの健闘を祈ります。

2017年1月 3日 (火)

3Dプリンターで作る簡単turtlebot(raspberry pi3の取り付け)

今回で組み立ては最後です。ラズパイ3とバッテリーを取り付けます。完成写真はこうなります。

Dscn3633

最初にroombaとUSBシリアル変換器をつなぐケーブルを作ります。これはオスーメスのジャンパーケーブルを使います。この部分の拡大写真です。

Dscn3549

配線図はこちらです。roombaのコネクターをよく見て間違えないようにしてください。roombaの1、2ピンにはroombaのバッテリー電圧が出ています。ここには絶対接続しないでください。変換器ばかりかラズパイを壊してしまう可能性があります。

Usbcable

USBシリアル変換器のジャンパーはVCC-5V間に刺します。おそらく購入時にはこの設定になっていると思います。

ラズパイやバッテリーの固定には写真のようなゲル状の家具固定マットを使います。これはダイソーで求めたものです。ハサミで切って好きな大きさにすることができます。

Dscn3605

今回はこのように配置しました。ラズパイは立ててあります。

Dscn3642_2  Dscn3643

モバイルバッテリーは最初の投稿で説明したものです。これは2系統の電源のオン/オフを同時にできるので使いやすいです。もちろん、手持ちのものを流用しても構いません。その場合、kinect用は2A取れるものを用意してください。計算上1Aくらいはコンスタントに消費します。

turtlebotスタックのみを使うならラズパイ3は1Aで大丈夫です。GPUをほとんど使わないのでそれほど電流は食いません。

ここでラズパイ3のセットアップをしてしまいます。長時間かかるので、バッテリーではなくACアダプターから給電します。ubuntu14.04LTSのインストールはこの投稿、ROS indigoはこの辺りからの投稿を読んでください。僕の投稿はあまり系統立てて書かれていないので、いちど「ラズパイでROS」のカテゴリーを流し読みすることをお勧めします。

次回が最終回の予定です。本機のオペレーションの仕方を説明します。

2017年1月 2日 (月)

3Dプリンターで作る簡単turtlebot(kinectの取り付け)

今回はkinectを取り付けます。まず、モバイルバッテリーの5Vから12Vの電圧を作るDC-DCコンバータの電圧を合わせます。DC-DCコンバータは前の投稿を見てそろえてください。

電圧は多回転型半固定抵抗を回して調整します。写真の青い部品がそうです。これの金色のネジを小さなマイナスドライバーで回すわけです。よくある精密ドライバーセットにはマイナスも入っているのでこれを使うのが良いでしょう。

Dscn3626

下の写真のようにDC-DCコンバータ基板にマイクロBのUSBケーブルで電源を供給します。写真ではモバイルバッテリーを使ってますが、モバイルバッテリーは電流がわずかしか流れないときに数十秒で自動的にオフになってしまうので、ACアダプターかパソコンのUSBから電源を取るのがいいでしょう。

Dscn3541

テスターをOUT+とOUT-の端子に当てて電圧をチェックしながら、半固定抵抗のネジを回して約12Vに合わせます。ネジは右に回すと電圧が上がり、左に回すと電圧が下がります。ラジオのツマミとは違って何回も回して調整します。それだけ精密に調整できるわけですが、設定電圧にはそれほど神経質になる必要はありません。±0.2Vくらいの誤差は問題ないです。一人だとやりにくいので、誰かに手伝ってもらいましょう。

次はkinectの接続ケーブルを改造し、DC-DCコンバータに接続します。この工程はハンダ付けが必要です。ケーブルにはkinectに接続するコネクターからUSBケーブルとACアダプターケーブルの2本が出ています。このうちACアダプターにつながっている方のケーブルを、下の写真のようにコネクターから200mm程のところで切断します。USBケーブルと間違えないようにしてください。(写真は試作機のもので200mmより短いです)

Kdc

切断した部分から20mm程の被覆をむいて、白と茶色の電線2本をむき出しにします。下の写真のマス目は5mmです。

Dscn3536

黒い細い線も出てきますが、これは強度確保か隙間埋めのための樹脂線で、切ってしまって構いません。下の写真のようにカッターをあてがい、ケーブルを回しながら少しずつキズを入れていけば、比較的楽にできます。自信のない向きには、切り離したACアダプターの部分は使わないので、そちらのケーブルで練習してから本番に臨めば良いでしょう。

Dscn3624

次にこの茶色と白の電線を剥いてDC-DCコンバータにハンダ付けします。ここはどうしてもハンダ付けでないと信頼性が保てません。茶色の線をOUT+に白の線をOUT-に接続します。

Dscn3544

ハンダ付けは次の手順で行います。

1:電線の被覆を3mm程剥く(外皮と同じくカッターを使うと簡単です。本番前に練習しておきましょう)

2:剥いた導線にハンダをつけて「ハンダメッキ」する

3:基板の端子にもハンダを盛る(少し盛り上がるくらいにハンダを載せます)

4:導線を端子に載せてハンダごてで加熱。両方のハンダが溶けて融合したら完了

被覆を剥く時の力加減は大事です。導線まで切断してはどうしようもありません。電子工作に興味が出てきたら、ワイヤーストリッパーを買うのをお勧めします。

kinectに接続する前に接続のチェックをしておきます。電源につなぎ、コネクターのLEDが点灯することを確認してください。点灯しない場合は接続をチェックします。

Dscn3591

最後に基板を12にはめ13を上から被せれば完成です。13は真ん中が少し膨らみますが、このバネで外れないようにしているためです。

Dscn3593  Dscn3598

最後にkinectをホルダーの中央に載せます。ケーブルはホルダー下部の凸部分のあいだに軽く巻きつけて捌きます。巻きつけはあくまで軽くしてください。きつく巻くと甲羅が歪みます。

Dscn3635

これでほぼ完成です。次回はラズパイやバッテリーを搭載します。

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