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2022年6月

2022年6月27日 (月)

グレイ・ウォルターの真空管式電子カメを作ってみる

グレイ・ウォルターのMachina Speculatrixを当時の回路に近い形で作ってみました。「電子カメ」とも言われるごく初期の、そしてエポックメイキングな自律ロボットです。

以前の投稿でMachina Speculatrixについては簡単に説明しています。この投稿の最初の部分です。

僕は、中学生の時に子供向け科学書で「電子カメ」を知り、ぜひ作ってみたいと思いました。やがて高校生の時に、動作や回路の解説が掲載されてるCybernetic Machinesという洋書を丸善で見つけ、ずいぶん高かった(4K円くらい)けど思い切って購入、その情報をもとに、cdsとトランジスタでレプリカを作りました。

それは食パンケースをボディにし、マブチモーターを動力源にしたもので、一応動作しました。当時は3畳間の下宿暮らし、動かす場所も限られてたので、スポーツバッグに潜ませて学校に早出し、他の生徒が来る前に教室でテストしたりしました(笑)

それから40余年、光電管が手に入ったのを機に、オリジナルに近い電子カメの製作に着手しました。2018年の夏のことです。

中身を解説するとなると、長編投稿になってしまうので、今回は簡単に紹介するにとどめます。まずは外観。ボディは百均セリアのミニ米櫃。3枚目の写真はオリジナルの中身です。よく似ているでしょう。オリジナルよりはだいぶ小さいと思います。

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光電管カバーを外したところ。測定器などに使われた真空光電管PV13。2本の電池管は3Q4です。

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車体裏の駆動機構と電源。B電池として23Aが4本、A電池と動力、光電管用は6Vのシールドバッテリ。

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動画です。窓際が明るいのでそちらへ向かって進行します。後部で点滅している電球は、二つあるリレーのインジケータです。障害物に当たった時に交互に点滅するのは、2本の真空管をマルチバイブレータとして動作させ、旋回と駆動を交互に行って脱出行動としているからです。

 

カットアンドトライで動くようになった回路。残念ながら、この回路に必要なコイル抵抗10Kくらいの高感度リレーが入手できず、FETと通常の6Vリレーを組み合わせて使ってます。この点が心残り。いずれリレーを探して完全版にしたいと考えてます。

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これまでの投稿にあるように、小中学生の頃真空管セットは作りましたが、よく理解していたわけではないので、あらためてやってみると動作点とかの感どころが掴めません。この回路も色々とツッコミどころがあります。いずれ別の投稿で詳しく説明したいと考えてます。

2022年6月14日 (火)

【昔語り11】電池で使える真空管

1970年代に入ったばかりの頃、気になる製作記事に出会いました。泉弘志さんの「図解エレクトロニクス製作集」に掲載なったものです。

Img_3943 Img_3948

真空管の特性を活かした静電気メーターです。興味を持ったのは、真空管式なのに電池で動作しているところです。真空管は電灯線、と、いう固定概念をもっていたので、この電池で動くサブミニ管なるものを是非手に入れてみたい、と思いました。とはいえ、記事にもあるように電池管はその当時でも「昔なつかしい」もので、簡単に手に入りそうになく、また、他にサブミニ管を使った製作記事もなかったので、熱はすぐに冷めてしまいました。

再び電池管に出会ったのは十数年後の1980年代中頃のことです。当時住んでいた国分寺の骨董店で古い真空管ポータブルラジオを衝動買いしてしまいました。

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このセットの電池管はサブミニ管ではなく普通のMT管で、AC-DCの2ウェイで電池駆動も可能なタイプでした。ACで良く鳴りますが、やはり、電池でも鳴らしてみたいわけです。ヒーター用A電池は単一なので問題ないとしても、問題はB電池、BL-145という67.5Vの積層電池が必要、聞いたこともない型番です。とりあえず、ダメ元でアキバで探してみることにしました。

当時、ラジオ会館の向かいからガード下に入る路地の入り口付近に、充電池などの特殊な電池を扱っている店がありました。シーズンになると、クリスマス電球をずらりと並べるような何でも屋で、残念ながら店名は覚えていません。そこをのぞいてみると、なんと、さまざまなB電池が普通に置いてあるではありませんか。お目当てのBL-145は2000円くらいだったかな、結構いい値段でしたが即購入しました。

念願の電池動作というわけですが、鳴らしてみれば普通のラジオで(当たり前ですが)とくに感慨もなく、それ以降、B電池を買うこともありませんでした。

それからさらに40年、再び電池管がマイブームになるのですが、それはまた別の投稿で。

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