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2022年7月 1日 (金)

電池管マイブーム到来

前の投稿で本格的(かなあ)に電池管をいじってみて、興味が再燃しました。実はリタイアしたらまた真空管セットをこしらえてみたい、それも小中学生が作るようなセットを、と考えていました。ところが、実際に作ってみると、この投稿のように電灯線電源のセット(特にラジオ)は他のコンセントに差したスイッチング電源からのノイズに敏感で、作っても気楽に楽しめない、という状態でした。その点、電池管セットはコンセントに接続しないので、その影響は少なそう、気楽に楽しめるのではないでしょうか。

さらに、日本各地の民放AMラジオ局が近い将来停波の可能性があるという報道もあり、これは早いうちに始めないとという気持ちも強くなりました。

そこで2020年の春に、電子カメを作った時に集めた電池管の中から、3A5というMTサイズの双三極管でバラックラジオを組んでみました。3A5を使ったのは1球で0-V-1が構成できるからです。どうせ作るならコンパクトなセットを作りたいという色気もありまして。

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バーアンテナのアンテナコイル部を再生コイルとした再生検波です。最適設計ではないでしょうが再生はスムーズにかかりました。ただ無信号時に再生VRを回しても0-V-2のようにギャーと発振しません。放送を受信して初めてぴゅーと発振する感じです。検波段が三極管でゲインが低いせいでしょうか。もっとも再生のかかり具合は問題ないようなのでそのまま使っています。また、思った通り電灯線からのノイズはありません。そのためS/Nがいいので弱い電波も明瞭です。まあなんとかなりそうということで、小型のセットにまとめました。

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手のひらに乗るくらいのアルミケースに真空管ラジオらしく組み立てました。23Aが2本でB電圧24V、ヒーターは単三1本です。黄色いピンジャックには外部アンテナとアースを接続します。バーアンテナですから、窓際ならローカル局はアンテナ接続なしで受信できますが、感度は1石レフレックスより劣るようです。ただ、再生検波なので選択度はかなりなもので、減速機構なしのダイヤルではチューニングが難しいです。

面白いのは、電池管のカソードはフィラメントそのものなので、セットにショックを与えると、フィラメントが振動し、ちょうどエレキギターの弦のような感じでポーンという音がイヤホンから出ることです。以前持っていた電池管ポータブルもそうでしたが、メカ的な工夫が施してあったせいか、このセットの方が顕著な感じです。

ラジオ工作用に設置したアンテナはベランダに張った7mほどのロングワイヤ、地上高7mくらいで東西指向性です。アースはベランダの手すりに接続しました。これくらいの環境を整えてやると強力なローカル局ばかりではなく、夜間には遠距離局と思しき信号がかすかに入感します。こうなると、もう少しゲインを稼ぎたい欲が出てきました。そこで作ったのがこのアンプスピーカーです。

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最初はここも真空管でと思いましたが、どうしてもセットが大きくなってしまうので諦めました。素直に秋月電子で入手したBU7150を使って電池1本でヘッドホンを鳴らします。スピーカーはおまけで、セットをそれらしくするためです。1.5Vでは大して大きな音は出ません。

このアンプの効果は絶大で、ヘッドホンを使うと、何か言ってるようだなという程度だった放送の内容が聞き取れるようになりました。当地栃木からラジオ大阪やHBC(北海道)などがかろうじて受信できたのにはちょっとした驚きでした。

こうなるとさらに欲がでます。もう少し安定に受信したいというわけで、プリセレクタを作ってみました。

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プリセレクタとは同調型の高周波増幅器です。中身は右のようにトランジスタ1石の簡単な構成です。左のピンジャックにアンテナとアースを接続、右のピンジャックでラジオのアンテナアースと接続します。

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もうこれは立派な受信システム。というわけで「BCLコンポ」と命名しました(笑)。プリセレのおかげで入感の弱い局にチューニングするのがやりやすくなりました。とはいえ、操作は実にデリケートで、ラジオのチューニング、プリセレのチューニング、再生VRを事細かに調整しないといけません。プリセレをオンにしているとブーと大きな音で発振することもあり、ヘッドホンをしているとびっくりします。ラジオとしては失格ですが、おもちゃとしては、意外に遠くの局が受かることもあるので面白いと思います。

最後に試作機のラジオ本体、プリセレの回路図メモを公開します。ラジオ本体はあまりお勧めできません。単体での感度がよくないし、再生VRを回すと、受信周波数が若干かわるといった本質的な問題もあります。(ただ、これは慣れてくるとバンドスプレッドみたいに使えて便利なこともあります)

また、アンテナ回路は回路図のように100PFで切ってグリッドに繋いでいるのではなく、写真のようにコイルの上にAWG30のジュンフロン線(赤いワイヤ)を20ターンほど巻き付けてアンテナコイルとしています。バーアンテナはいずれもSL-45GTですが、現在入手可能なSL-41GTで代用できます。また、他のバーアンテナでもアンテナコイルの巻いてあるものなら使えるとおもいます。

プリセレの出力にある100PFの結合コンデンサは次段のラジオ次第で調整の必要ありです。再生がかからなくなったりしたら小さくしてみてください。なお、試作過程で定数などは若干変更しているかもしれません。

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さて、これでセットは完成、いつもと同じくお蔵入り・・・のはずでしたが、作ってみるとなかなか面白く、どうやらマイブームの始まりのようです。すぐに「もっといい」再生検波ラジオが作りたくなってしまいました。その話はまた別の投稿で。

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