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2022年12月10日 (土)

スパイ映画に出てきそうな高一再生検波受信機

2020年の夏、ポータブル電池管ラジオに続いて作ったDX用小型ラジオのハナシです。

BCLコンポが意外と使えたので、ここは一つ本格的なBCLセットを作ってみようということに。BCLコンポでは高周波増幅プリセレクタにトランジスタ、スピーカーアンプに最新ICを使用していたのですが、ここは全真空管式で。早速バラックセットに組んでみました。

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左側が5678を使ったプリセレクタ、右側が5678と6418を2本使った再生検波ラジオです。主同調にバーニヤダイヤルもつけてみました。1-V-2という構成ですね。普通のヘッドホンで聴けるよう出力トランスが入ってます。テストの結果良好でセットに組むことにしました。

プリセレとラジオ本体はなるべく離したほうがいいのはわかってるんですが、やっぱり小さいセットがいいなと。最初のコンセプトは「キャンプに持って行ってBCLを楽しむ」ラジオでスタートしました。キャンプなんてやらないんですが(笑)ラジオとアンテナ、アースのワイヤなんかをひとまとめにできるようなキャビネットを企画しましたが、これが結構大変そうで。結局ラジオ本体をなるべく小型化することに。できてみると「50年代のソ連のスパイがアタッシュケースに忍ばせそうな」ラジオと相成りました。無骨さが東側っぽいですよね。

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主同調が36mmのバーニヤダイヤル、後ろのダイヤルがプリセレクタの同調つまみです。右手でバーニヤ、左手でプリセレを操作します。キャビネットの上についているのが検波段のバーアンテナ、白いコイルは追加したアンテナコイルです。プリセレのバーアンテナはキャビネット内部に収めてます。ヘッドホンジャックのそばにあるつまみは音量調整です。内部はこんな感じです。A電池は単三、B電池は23Aが2本で24Vです。2枚目がラジオ部、3枚目がプリセレです。

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組み立ててみると、確かにラジオとしては機能してるんですが、すぐにピーピー発振してしまうような代物で、実用になりそうもありません。プリセレとの間に中途半端なシールドを入れたりしましたがダメ、プリセレの実装をやり直すことに。写真はバラした様子です。

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ついでに回路を整理してデカップリングの値を変更しました。まあ何が効いたのかはわかりませんが、組み直したらかなりまともに。前の内部写真は組み直した状態です。

DX局の受信テストをしてみると、ヘッドホンではちょっとばかり音量不足の感が。手持ちのポタアンをつけてみるといい感じになります。

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そこでもう1球6418を追加することにしました。1-V-3ということになりますが、ゲインが低いので1-V-2相当くらいでしょうか。バーニヤダイヤルの裏側にスペースを見つけて実装しました。

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コレで完成です。音量ツマミをあげすぎると発振するという問題はありますが、自分で使う分には気になりません。DX局が安定して受信できるようになりました。めでたしめでたしです。ただし、セットに組む前より広々作ったバラックの方が安定だったように思います。やはりコンパクトに組み立てすぎで色々と干渉しているようです。この辺、僕の実力不足の感は否めません。

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最後に参考までに回路図を。バーアンテナは手持ちを使ってますが、アンテナコイルの巻いてある260PFバリコン対応なら大体のものが使えると思います。検波段に「ジュンフロン線20t」という書き込みがあります。これはバーアンテナの上にAWG32くらいのジュンフロン線を20回ほどアンテナコイルがわりに巻くことを意味しています。写真で白いコイルがそれです。

出力トランスSD-108はKURAでしか手に入らないようです。いつ無くなるかわかりませんから興味のある方は「とりあえず買っておく」ことをお勧めします。A電流が130mA、B電流1mA以下なので電池も長持ち、このセットで各地の民放を楽しみました。早く日が暮れる冬場だと夕方のローカル番組が聴けて楽しいですよ。

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